2025年10月6日の相場
| 小売価格（税込） | 買取価格（税込） | 前日比 | |
|---|---|---|---|
| 金 | 20,752円/g | 20,561円/g | +545円/g |
| 銀 | 257.51円/g | 251.46円/g | +10.01円/g |
※徳力本店の地金相場より引用しております。
Contents
「あれ、どの重さを選んでも“在庫なし”？」
最近、金のインゴットを買おうとした方ならきっとこう思ったはずです。
「5gも10gも20gも、どれも在庫なし……。」
以前は数クリックで購入できたのに、今では“インゴット自体が買えない”状況になっています。
しかも、小型（20g以下）だけではなく、50g・100g・500g・1kgバーまでも売り切れが目立つ始末。
今回は、主要な地金商5社👇
- 田中貴金属工業
- 三菱マテリアル
- 徳力本店
- 石福貴金属興業
- 日本マテリアル
それぞれの現状を調べてみました。
🧭 なぜ今「インゴットが買えない」のか？
ここ数年で、金のインゴット市場には大きな変化が起きています。
結論から言えば、需要が急増しているのに、供給が追いついていないのです。
理由はいくつかあります👇
1. 個人投資家の需要爆発
世界的なインフレや円安を受けて、
「とりあえず金を持っておこう」という人が一気に増えました。
特に日本では、現物志向が強く、
「手に取れる安心感のある資産」としてインゴットを選ぶ人が急増しています。
2. 製造ラインのキャパ限界
インゴットの製造には、溶解・鋳造・検査・刻印という工程があります。
これらのラインは簡単に増設できず、
需要が急増しても、生産量をすぐに増やせないのが実情。
3. 在庫リスクとコスト増
金価格が上がるほど、地金商が在庫を持つリスクも増します。
盗難保険・保管コスト・価格変動リスク——。
結果として、「売り切れたら次のロットまで補充しない」という方針を取る会社も多いのです。
4. 手数料・プレミアムの上昇
特に小型バー（5g,10g, 20gなど）では、
1本ごとに包装・検査コストがかかるため、
手数料が相対的に高くなりやすい構造があります。
そのため、製造側が「大型バー優先」に切り替えているケースもあるようです。
主要5社の現状まとめ（2025年10月上旬時点）
それでは、国内の主要5社が現在どんな状況かを簡単に見ていきましょう。
※在庫は日々変わるので、記事公開時点のスナップショットとして参考にしてください。
🟡 田中貴金属工業
・公開ラインナップ：5g〜1kg（全9種）
・小型（20g以下）から大型（1kg）まで一通り掲載されているが、店頭在庫は店舗ごとに異なるとの注記あり。
・500g未満のインゴットには1本ごとの手数料がかかります。
「田中貴金属工業 公式サイトより引用」
金地金20g・10g・5gは需要急増により製造が追いつかないため、販売を一時停止しています。
🟡 三菱マテリアル
5g〜1kgを扱うが、500g未満の販売手数料が設定されている。
2025年10月時点では、5g・10g・20gが注文制限中。
送料・保険料も別途請求（2,200円／1取引）。
💬 小口購入者にとってはコストが高く、
「とりあえず1本買ってみよう」と思った人が買いづらくなっている印象。
「三菱マテリアル 公式サイトより引用」
金地金のうち、需要の集中により一部サイズ（5g・20g）の注文受付を一時停止しています。10gはお一人様一日一回最大3本まで。
🟡 徳力本店
公式サイトでは詳細な在庫表示なし。
楽天などの取扱店では、5g・10gバーが一時的に出回るが、すぐに完売。
公式アナウンスでは「販売停止」の明記はないが、流通量はかなり薄い。
📝 個人向け直販よりも、法人・卸向け優先の供給体制かもしれません。
「徳力本店 公式サイトより引用」
金地金の在庫状況や販売情報の詳細は公開されていません。
出典：徳力本店 公式サイト
🟡 石福貴金属興業
地金ブランドとしては有名。
通販サイトでは「石福 5gバー」「10gバー」が確認できるが、
在庫なし表示が頻繁に見られる。
公式ページでの在庫更新は不定期。
銀地金500gは在庫あり（2025/10/6時点）
💬 「たまに在庫が復活したと思ったら、数時間で完売」という声も多く、
本当にタイミング勝負のようです。
「石福貴金属興業 公式サイトより引用」
石福ブランドの金地金は需要集中により、在庫が不安定な状況が続いています。
🟡 日本マテリアル
金・銀・プラチナを扱う国内大手。
100gや500gなど中〜大型バーの販売ページは確認できるが、
小型バーは在庫僅少または「取り寄せ対応」表示。
小分割加工サービスがあるため、大きめの地金を後から分けてもらう方法も。
💡 比較的在庫が残っているのは「100gクラス」。
大口を買って分ける、という発想が現実的かもしれません。
「日本マテリアル 公式オンラインショップより引用」
11時にサイトに訪れたときには、すでに購入できませんでした。
「申し訳ございません。
ただいまインゴット・コインの販売時間外です。」本日は、10：30までの受付とさせていただきます。
（10時～10時30分の30分間の販売のようです）
※通常は10：00～13：00
追記（2025年10月8日）
先日、10時30分以降にサイトを訪れて、販売時間外でしたので、10月8日10時8分に再度訪れました。
10時8分
金インゴットは、5g、10g、20g、50g、100gすべて販売していました。10時12分では、もう販売時間外になっていました。
購入を予定されている方は、10時にサイトから購入をおすすめいたします。
なぜ20g以下だけでなく、すべてのサイズが売り切れ？
小型バーは「プレゼント需要」や「分散保有」で人気がありますが、
最近では中型（50g、100g）にも注文が集中しています。
特に法人・投資用として100g単位で購入する人が増えており、
「20gだけでなくインゴット全体が枯渇」している状態です。
つまり、
💬 “金価格が高いのに、買う人が減らない” という不思議な現象が起きています。
💡 これからどう備える？
今のように在庫が薄い時期は、「買えないストレス」を感じる方も多いと思います。
でも、焦って購入する前に、次の方法を検討してみましょう👇
🪙 ① 金貨（コイン）で代用
メイプルリーフ金貨、ウィーン金貨ハーモニーなどは、
世界的に流通しており、再販性・信頼性も高いです。
田中貴金属や石福貴金属でも、金貨は比較的入手しやすいです。
💰 ② 少し大きめサイズを狙う
5g・10gが売り切れていても、
100g以上はまだ残っているケースがあります。
大きいインゴットを買って、
必要に応じて後で分割加工（日本マテリアルなどが対応）するのも一手です。
🌐 ③ 複数地金商を巡回チェック
徳力本店でダメでも、三菱マテリアルや田中貴金属、石福貴金属で買える場合があります。
各社の公式オンラインショップを登録しておくと便利です。
✨ まとめ：今は「買えない時期」をどう乗り切るか
金のインゴットがここまで入手困難になるのは、珍しいことです。
ただ、これは日本だけの話ではなく、
世界的な金需要の波が日本の小売現場にまで押し寄せている結果でもあります。
短期的には在庫不足が続くでしょう。
でも、こういうときこそ冷静に、
「信頼できるブランドを、適正な価格で、確実に手に入れる」という姿勢が大切です。
🪙 編集後記（筆者のひとこと）
ここまで読んでいただきありがとうございます。
今回あらためて感じたのは、「金や銀は、価格よりも“手に入るかどうか”の時代に入った」ということです。
以前なら「下がったら買う」「上がったら様子を見る」でよかったかもしれませんが、
今は「買いたいときに買えない」という現実が出てきています。
私自身、最近は小型インゴットを少しずつ買い足していましたが、
まさかこんなに早く「金地金の20gすら入手困難」になるとは思っていませんでした。
それでも、焦らず、長い目で見てコツコツと積み上げていくつもりです。
現在は買えませんが・・・。
これからも、「銀貨と金貨と私」では
インゴットやコインの現状、そして金銀比や購買力の変化などを
なるべくリアルな視点で発信していきたいと思います。
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